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![]() 春のぽかぽか晴れたある日、ヨギ公園の隅っこをパラソルおばさんがスタスタ歩いていました。満開の桜並木の下、パラソルの上には桜の花びらが山のように積もっています。 | ![]() パラソルおばさんがパラソルを竹とんぼのようにくるりと回すと辺り一面が桜吹雪!ゲートボールのおじいさんとおばあさんはビックリ! 桜の花が舞ってピンク色に染まったお空を見上げてキョトンとしていました。 | ![]() パラソルおばさんは魔法のカバンからたくさんの種を取り出すと大空にむかって投げました。シューーくるくる ぽん! 風に運ばれて花の種は飛んで行きました。 |
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![]() ...するとどうでしょう。パラソルおばさんが居なくなってからしばらくすると…そこらじゅうにキレイなお花が咲いたではありませんか。 | ![]() サンサン太陽がまぶしい夏のある日、パラソルおばさんは守礼門の前をスタスタ歩いていました。コツコツ石畳の道を歩いていると、遊びにきていたわんぱく三人組がやって来て パラソルおばさんを見て言いました。 | ![]() 「やーいやい!ヨボヨボおばぁ!あっち行け!」パラソルおばさんは、そんなの気にしません。またいつものように歩き続けます。 |
![]() それからしばらくすると、りゅうたん池の近くから「助けて〜!」と大きな叫び声が聞こえてきました。なんと!わんぱく三人組が池にはまっておぼれているではありませんか。 | ![]() それを見たパラソルおばさんは魔法のカバンから急いで浮き輪を取り出して、わんぱく三人組に向かって投げました。 シューーくるくる ぽ ん! | ![]() 浮き輪には大きな風船がついていて、わんぱく三人組は無事に助かりました。「おばぁ、ありがとう。」泣きむし三人組はえーんえーんと泣きながら何度もお礼を言いました。それからというもの、パラソルおばさんとわんぱく三人組はいつも仲良し♫もう二度と悪口を言うことはありませんでした。 |
![]() そよそよ優しい秋風の吹くある日、パラソルおばさんはテンブス広場をスタスタ 歩いていました。 | ![]() 人ごみのなかでお母さんとはぐれた女の子が大きな声で泣いていました。 それを見たパラソルおばさんは広場の真ん中でカバンをひろげました。 | ![]() シューーくるくる ぽん! カバンから出てきたのはなんと大きなゾウとヘリコプターでした! |
![]() 女の子を乗せたヘリコプターは勢いよく大空に飛び上がり、お母さんのところへ女の子を連れて行きました。 | ![]() 大きなゾウはカラフルな風船といっしょに山を越え、海を渡り、ふるさとのアフリカの草原へ帰って行きました。パラソルおばさんと魔法のカバンの不思議な力はすぐに街中の噂になりました。 | ![]() 木枯らしがぴゅーぴゅー寒い冬のある日、パラソルおばさんはにぎやかな街の裏通りをスタスタ歩いていました。どんなに寒い日でもいつも同じかっこうのパラソルおばさんですが、今日はクリスマスイブ... |
![]() おばさんは今日だけ、パラソルサンタになって困っている子どもたちに「メリークリスマス!」と声をかけて、シューーくるくる ぽん!魔法のカバンの中から出てきたのはたくさんのプレゼント!子どもたちはみんな大喜びです♬ | ![]() でも、パラソルおばさんって本当は誰なのでしょう。どこから来てどこへ行くのでしょうか。それは、誰にも分かりません。人の悪口を言わず、誰にも迷惑をかけず、ただただ、スタスタ街中を歩き回るパラソルおばさん。パラソルおばさんが歩いた街には幸せがおとずれます。 | ![]() ぴゅーぴゅー寒い冬を越えて、またぽかぽか温かい春がやって来ました。 もしかしたら、今度はパラソルおばさんがあなたの街にもやってくるかもしれません。その時は魔法のカバンから何が出るのでしょうか。 |
![]() シューーくるくる ぽん! |
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